2025 年 61 巻 2 号 p. 204-207
症例は日齢1の女児.胎児期に異常の指摘はなく,在胎38週2日,体重3,670g,Apgar score 8/7にて出生した.出生10時間後より嘔吐と呻吟が持続するため当院へ新生児搬送となった.腹部単純レントゲン写真で肝前面にfree airを認め,消化管穿孔の診断にて緊急開腹手術を施行した.回腸末端より15 cmの回腸に穿孔部を認め,穿孔部の肛門側に腸重積の所見を認めた.穿孔部を含む拡張腸管と腸重積部の腸管を10 cm切除し,一期的に端々吻合を行った.切除標本では腸重積と小腸閉鎖が併存している所見を認め,胎児期後期の腸重積を原因とした小腸閉鎖による消化管穿孔と診断した.新生児期の腸重積症は非常に稀であり,本症例では腸重積症による血行障害が原因と考えられる小腸閉鎖症を来していた.小腸閉鎖症と腸重積症が併存する症例は稀であり,発生機序や時期に関して文献的考察を加えて報告する.