日本小児外科学会雑誌
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症例報告
多発毛髪胃石による腸閉塞を伴ったラプンツェル症候群の1症例
桑江 一穂楯川 幸弘 都築 行広福里 吉充
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2025 年 61 巻 6 号 p. 920-924

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抄録

ラプンツェル症候群は,経口摂取した毛髪が一塊となることで形成された毛髪胃石が十二指腸以遠に伸長する病態で,しばしば若年女性に見られ,ときに腸閉塞をきたす.今回,多発毛髪胃石による腸閉塞を伴ったラプンツェル症候群を経験し報告する.症例は11歳女児.腹痛・嘔吐を主訴に来院した.腹部造影CTで,胃から十二指腸にかけ内部不均一な網目状の構造物を認め,同時に小腸に同様の構造物による腸閉塞を認めた.1年前から抜毛・異食があり,毛髪塊による腸閉塞とラプンツェル症候群と診断した.上腹部正中切開後,胃壁を切開し,ウーンドリトラクターを挿入した.胃内の毛髪塊を摘出後,胃切開部を一旦閉鎖し,閉鎖部からバルーンカテーテルを十二指腸側へ挿入し,小腸内の2か所の毛髪塊を十二指腸側へ用手的に移動させバルーンカテーテルを引き抜くことで摘出した.毛髪胃石はまれに腸閉塞を引き起こすことがあるため,小腸内の毛髪塊の有無を検索することが重要である.

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