症例は日齢19,男児.非胆汁性嘔吐と血便を主訴に来院し,左鼠径ヘルニアと診断された.腹部超音波検査所見で腸管血流が良好であることを確認し,徒手整復した.腹部造影CT所見は腸管拡張と腹水を示した.このため,消化管穿孔を疑い,手術を行った.術後に腹部コンパートメント症候群を発症し,腹腔内減圧のため腸瘻造設術を行った.しかし腹腔内減圧を十分に得られず無尿状態が持続したためサイロ造設術を,また炎症惹起因子除去目的に,持続的に血液透析と濾過を行う持続的血液透析濾過(continuous hemodiafiltration: CHDF)による管理を開始した.サイロ造設後は腸管血流は回復し,また,CHDFを9日間で離脱した.入院44日目に小児集中治療室を退室し,入院97日目に退院した.腹部コンパートメント症候群の管理に難渋したが,サイロ造設術とCHDFが有効であったため,報告した.