2024 年 2 巻 1 号 p. 22-31
【目的】本邦におけるスポーツ早期専門化の現状,および早期専門化と外傷・障害リスクとの関連性について検討することである。
【方法】スポーツ経験がある女子大学生を対象にアンケート調査にて小学1~3年・小学4~6年・中学・高校の各年代におけるスポーツ歴,スポーツ専門化度,活動日数,既往歴を聴取した。
【結果】専門化度は,高校・中学ともに小学1~3年,小学4~6年より有意に「高」である割合が高かった。また年間8ヶ月以上活動している割合も年代が上がると高く,中学と高校では約95 %以上が8ヶ月以上活動していた。外傷ではすべての年代間で,障害では小学1~3年・小学4~6年・高校で専門化度が高いほど有症率が高かった。
【結論】本邦では小学校年代から年間を通してスポーツ活動が多く,専門化度が高いほど外傷・障害リスクが高くなることが示唆された。