2025 年 3 巻 1 号 p. 13-21
【目的】本研究の目的は,慢性足関節不安定症(CAI)の片脚立位動作の足内在筋の筋活動開始時間を測定しCAIの足内在筋の神経筋制御の障害を明らかにすることである。
【方法】対象は20歳〜44歳の50名とし,CAI群25名とコントロール群25名の2群に分けた。表面筋電計とフットスイッチを用いて片脚立位動作の下肢の挙上反応時間,足外在筋と足内在筋の筋活動開始時間,足外在筋と足内在筋の筋活動開始時間の差を測定し,群間で比較した。
【結果】下肢の挙上反応時間は,コントロール群と比べて,CAI群の方が有意な遅延を認めた。前脛骨筋及び母趾外転筋の筋活動開始時間は,コントロール群に比べて,CAI群の方が有意な遅延を認めた。母趾外転筋と長腓骨筋及び母趾外転筋と短腓骨筋の2群間で差を認めた。コントロール群は,母趾外転筋が先行的に活動し,CAI群は長腓骨筋と短腓骨筋が先行的に活動した。
【結論】CAI群は,コントロール群と比べて,片脚立位動作時の母趾外転筋の筋活動開始時間が有意な遅延を示し,母趾外転筋の神経筋制御の障害があると示唆された。