気管支学
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気管支拡張症(内視鏡所見からみた気管支の慢性炎症性疾患)(第 11 回日本気管支学会総会特集)
常松 和則
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1988 年 10 巻 5 号 p. 526-530

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抄録

気管支拡張症48例を気管支造影所見より形態学的にCylindrical type (29例), Saccular type (8例), Combined type(11例)の3型に分類し, それぞれの臨床的背影および気管支鏡像を検討した。臨床的背影では, 3型の間に性差はなく, 平均年齢, 平均症状発現年齢にも差はみられなかったが, 若年期に症状の発現した症例はすべてCylindrical typeに属していた。主要症状は, 喀血, 血痰および喀痰であった。Cylindrical typeでは他の2型に比較して症状が強かった。気管支鏡像の主要な所見は, 腫脹, 肥厚, 発赤および萎縮であった。各type間で腫脹および発赤には差を認めなかったが, 肥厚と萎縮はCylindrica typeで他のtypeより頻度が高かった。気管支拡張症の直接所見と考えられる拡張性変化は5例に認められた。気管支拡張症の内視鏡像は二次的な炎症像が主体で, 他の炎症性疾患との鑑別は難しかった。

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© 1988 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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