気管支学
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気管支動脈塞栓術施行後に経気管支的に除去し得た気管支結石症の 1 例
浅井 保行佐藤 元彦内藤 龍雄梅本 雅也赤座 壽加古 恵子榊原 博樹末次 勸
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1994 年 16 巻 6 号 p. 566-570

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抄録

症例は63歳の男性。昭和30年に肺結核に罹患し人工気胸術を施行された。昭和63年にコップ1杯程の喀血が出現し, 精査より人工気胸術施行後の無菌性膿胸と診断された。同年11月より約1年間INH(400mg/day)とRFP(450mg/day)の2者にて化療を施行された。平成5年7月に突然の咳嗽を伴う喀血(200ml程の鮮血)が出現し, その後も血痰が持続するため翌日精査入院となった。画像上, 人工気胸術後膿胸の石灰化を認め, 気管支鏡より右B^9入口部に楔状の気管支結石を確認した。経気管支的に摘出を試みたが再出血のため断念した。その後, 気管支動脈造影にて出血部を確認し塞栓術を施行した。再度経気管支的に結石摘出を試みたところ再出血なく容易に摘出し得た。

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© 1994 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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