抄録
関西地方の18箇所の森林から表土を採取し, 撒き出し施工および実験を行った。多くの森林に生育していたコナラ, アベマキの実生出現頻度は小さかったが, ヒサカキの群落および実生出現頻度はともに大きかった。群落での出現頻度の小さかったアカメガシワ, ヌルデなどの実生出現頻度は大きく, 平均埋土種子密度も7個/m2以上と大きく, 表土撒き出し緑化によって, これらの先駆種からなる群落形成の可能性が示された。複数のサブプロットの組み合わせで算出した種数, 多様度指数—面積曲線によって, 異なる面積のプロット間での多様性の比較が可能となった。低密度出現種の多いプロットでは, 出現種数は面積の影響を大きく受けるため, 種多様性評価を行う場合には大面積の調査が必要であることが明らかとなった。