抄録
近畿地方に分布する5種のヤナギ属苗を湛水条件に設置し,成長量および気孔コンダクタンスを計測し,湛水条件が成長と生理特性に与える影響を評価した。またこれらの湛水条件後に湛水や潅水を停止して乾燥条件を与え,過湿から乾燥状態への環境変化に対する種ごとの反応を気孔コンダクタンスの変化と枯死時の土壌含水率から評価した。不定根の形成は河川下流域に分布する種で早かった。また河川下流域に分布する種は,湛水条件下での気孔コンダクタンスの低下が小さく,耐湛水性があった。湛水後の乾燥条件では,河川下流域に分布する種は,山地,河川上流に分布する種よりも高含水率で枯死した。