抄録
熱慣性特性値(thermal response number, TRN)は,入力放射エネルギーにたいする地表面温度の変化を表す地表面の熱慣性指標である。本研究においてわれわれは,夜明けから約30分後の気温を用いてTRNの観測数を1回に減らす代替熱慣性特性値(alternative thermal response number, ATRN)を新たに提案し,TRNおよびATRNの植生水ストレス指標としての有効性を検証するために,擬似群落を用いた実験を行った。その結果,航空機搭載のTABI同等の熱赤外センサー(相対精度0.1 °C)を用いて,夜明け頃と9:00-11:30に地表面温度を観測し,地上で同時測定した下向き短, 長波放射量とあわせて算出されるTRN(dawn)を用いることにより,LAIがおおよそ4の植生の水ストレスの有無を測定することができる可能性が示された。