抄録
ヒメガマ(Typha angustifolia)の刈取り時期の違いが,その後の再成長特性に及ぼす影響を調査するために,湿地にて調査を行った。ヒメガマ群落内に1 m × 1 mのコドラートを4つ設置し,その周囲を対照区とした。コドラート内に生息していたヒメガマは,2002年の6月,7月,8月,9月にそれぞれ水面上20 cmで刈取った。全てのコドラートで,刈取り後の刈り口からシュートの再成長が見られた。6月と7月の刈取りでは,再成長シュートは対照区と同程度の草高まで成長した。12月時のシュート現存量は刈取り時期が遅くなるに従って減少した。12月時の地下茎現存量は8月刈取りが最も低い値となった。ヒメガマの抑制を目的に刈取りを行う場合には,8月にシュートを刈取るのが効果的である。