抄録
海浜植物コウボウムギの長期的成長動態を解析モデルにより評価した。竜洋海岸での観測により得られた横走地下茎の特性と群落が老化とともに穂をつける特性とにもとづき構築されたモデルは,現地の地上部, 地下部バイオマスの季節動態をよく表現した。このモデルは移植後のバイオマスの拡大と平面分布を計算するものである。移植間隔を0.2, 0.4, 0.6, 0.8, 1.0, 1.6 mとし平面分布の計算を行った結果,0.2 - 0.4 mでは広い範囲での飛砂抑制は数年間は期待できず,1.0 - 1.6 mでは飛砂抑制効果を発揮するまで長期間を要することがわかった。拡大範囲と地下部バイオマスを考慮すると,適正な移植間隔は0.6 m - 0.8 mであると考えられる。