日本緑化工学会誌
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論文
土壌中の水位条件が塩生植物ギョリュウ (Tamarix chinensis Lour.) の成長と養分分布に及ぼす影響について
田村 悠旭山中 典和玉井 重信
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2007 年 32 巻 4 号 p. 497-503

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抄録

中国北部~モンゴル原産で耐塩性,冠水耐性が高いTamarix 類の一種,ギョリュウ(Tamarix chinensis Lour.)の成長と樹体内養分分布に土壌中の水位変動がどのような影響を及ぼすか挿し穂を用いて実験を行った。水位を地表面から35 cm,25 cm の位置に固定した処理区(WTC35,WTC25),水位が15 cm から35 cm の間を変動した処理区(WTC15-35),25 cm から35 cm の間を変動した処理区(WTC25-35)の4 処理区を設けた。根元直径・現存量はWTC25 とWTC15-35 で高くなった。WTC25,WTC15-35 では土壌体積含水率が高くなり利用可能な水分が多くなった。このため,ギョリュウの成長はよくなったと考えられた。また,WTC15-35,WTC25-35 では水位が最も高くなる土壌層に根が多く分布し,かつ塩分も多く集積した。これにより吸収した塩分量は増加し,植物体内塩分量は固定区と比較して変化したと考えられた。

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© 2007 日本緑化工学会
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