中国北部~モンゴル原産で耐塩性,冠水耐性が高い
Tamarix 類の一種,ギョリュウ(
Tamarix chinensis Lour.)の成長と樹体内養分分布に土壌中の水位変動がどのような影響を及ぼすか挿し穂を用いて実験を行った。水位を地表面から35 cm,25 cm の位置に固定した処理区(WTC
35,WTC
25),水位が15 cm から35 cm の間を変動した処理区(WTC
15-35),25 cm から35 cm の間を変動した処理区(WTC
25-35)の4 処理区を設けた。根元直径・現存量はWTC
25 とWTC
15-35 で高くなった。WTC
25,WTC
15-35 では土壌体積含水率が高くなり利用可能な水分が多くなった。このため,ギョリュウの成長はよくなったと考えられた。また,WTC
15-35,WTC
25-35 では水位が最も高くなる土壌層に根が多く分布し,かつ塩分も多く集積した。これにより吸収した塩分量は増加し,植物体内塩分量は固定区と比較して変化したと考えられた。
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