富士山国有林内のヒノキ人工林が風倒被害を受けたあとに植栽された広葉樹植林地において,下刈り条件の違い(年2回20cm 高/年1回20cm 高/年1回50cm 高/2年に1回50cm 高/放置区の5段階設置)による植栽木の生育状態と二次遷移の進行状況を3年間調査した。3年目までの調査結果から,樹高成長は年1回の下刈りを行っている調査区で最大であった。また,侵入種数の増加のためには放置するよりも年1回程度の下刈りが有効であること,食害防除のためには20cm 高での下刈りよりも50cm 高での下刈りが有効であった。放置区では3年目以降大きくなったススキ株が倒伏しシカの侵入・食害が見られた。