抄録
中国北部~モンゴル原産で耐塩性が高いタマリスク類の一種,T. austromongolica の植物体内と分泌塩内の塩分組成に土壌の塩分組成がどのような影響を及ぼすか挿し穂を用いて実験を行った。NaClとCaCl2を当量比1 : 1で混合した10000 ppm塩水 (2 : 2区),2 : 1で混合した7500 ppm塩水 (2 : 1区),1 : 2で混合した7500 ppm塩水 (1 : 2区) を灌水した3処理区を設定した。土壌中のCa2+が多かった1 : 2区では植物体中のNa+が他の処理区よりも低かったため,Ca2+によってNa+の吸収が抑えられたと考えられた。また,いずれの処理区でも,植物体中よりも分泌塩中にNa+が多く含まれていたため,T. austromongolica は選択的にNa+を体外に排出していると考えられた。