抄録
外来種のコケ植物であるコモチネジレゴケについて,その生育分布に関する定量的な研究や在来種に与える影響に関する研究はほとんどない。そこで,本研究では京都市内の孤立緑地を調査地として,本種の生育環境,および在来種のコケ植物に与える脅威について考察することを目的とした。その結果,本種の生育分布は,都市という環境条件というより,むしろ,その侵入機会の有無によって規定されていること,また,現段階では本種は在来種のコケ植物の大きな脅威になっていないことが明らかになった。しかし,その脅威を正確に評価するためには,長期的な本種の生育分布動態のモニタリングが必要であると考えられた。