抄録
コナラを中心とした落葉広葉樹林の創生を目的として,コナラ,クヌギ,イヌシデ,ムクノキ,エノキ,コブシ,ヤマザクラ,エゴノキの 8 樹種の苗木を混植し,15 年間の苗木の生残,成長と階層構造の形成,植栽種以外の植物種の定着を調査した。15 年後の苗木全体の生残率は 36%であったが,エノキとムクノキはそれぞれ 84%と 72%と高く,初期の肥大成長も早かった。エゴノキは 15 年後までにすべての個体が枯死した。植栽 15 年後,植生の高さは 11 m 前後に達し,高木層,低木層,草本層からなる階層構造を有する植生が形成された。高木層と低木層ではコナラ,ムクノキ,エノキの優占度が高く,侵入・定着したヤマグワが点在した。草本層ではタブノキ,シロダモなどの常緑樹の実生を含む 31 種の植物種が確認された。