抄録
2000年三宅島雄山噴火以来,卓越風の風下地域を中心に火山ガスによって植生回復が遅れている山腹が残されている。そこで,2011年春季に火山ガス高濃度地域の山腹に対して,火山ガスに比較的強い島内の植物を縦横サイズが 5~7 mの植え穴 (バンカー) に導入する緑化試験を東京都三宅支庁と共同で実施した。その結果,自然状態ではほとんど植生が見られない山腹に植栽した植物 (草本・木本) は,枯死することなく生存した。また,バンカー周辺の盛土に播種した部分では,ハチジョウススキ・ハチジョウイタドリの発芽が認められたが,被覆したヤシネットから露出した芽の高さ (約2 cm以上) に達すると火山ガスによる茎や葉の枯損が認められた。