抄録
客土種子吹付工を想定して作製された 2種類の外来草本植物の根系を含む土供試体の一面せん断試験を実施した。法面方位の違いにより土供試体中の含水比は大きく異なり,強度定数(粘着力c・せん断抵抗角φ) に影響を及ぼしていた。土供試体内に根系を含むと粘着力c のみが増大し,粘着力c は平地(勾配 0°) で最大値を示した。トールフェスク(Festuca arundinacea Schreb.) はハードフェスク(Festuca longifolia Thuill.) よりも生育が良好であり,土供試体中の粘着力c はつねに大きかった。また,土供試体内に根系を含むことによる粘着力c の増加量 Δc,および粘着力c を根長密度で除した値は,2種類とも法面方位の違いにかかわらず同程度であった。