日本緑化工学会誌
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論文
石炭灰のリサイクル資材を安定剤として用いた植生基材吹付工の地盤工学的安定性
小林 亮太郎小澤 修多賀谷 宏三
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2017 年 43 巻 1 号 p. 9-14

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抄録
火力発電所から排出される石炭灰のリサイクル資材を安定剤として用いた植生基材吹付工 14) において,石炭灰が基礎工の代わりとして発揮する地盤工学的安定メカニズムの研究を行った。研究方法は以下の 4つである。 1) 破壊メカニズムを分類した 2) 力学特性を把握するための三軸圧縮試験を行った 3) 破壊メカニズムを解明するための水平引張試験を行った 4) 滑動現象を数値化して評価した。力学特性試験の三軸圧縮試験 (UU試験) において,材齢 1日で粘着力 C=5.2×10-3N/mm2,せん断抵抗角φ =19.2°,材齢 5日で C=23×10-3N/mm2,φ=26.4°の結果を得た。水平引張試験においては,摩擦抵抗力は,材齢,0日で 2.27~4.42×10-4N/mm2,材齢 14日で 3.50~6.91×10-4N/mm2の結果を得た。さらに,力学特性試験の結果と,代表的な文献より得られた地盤定数を使用して,安定性の検討を行った。以上の結果より,地山が安定していれば 1: 0.6 勾配までの斜面に対して緑化基礎工が無くとも滑動せず安定していることが示唆された。
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