暖温帯に成立する広葉樹海岸林において,群落区分及び各群落型と立地条件との関係を明らかにすることを目的として調査・研究を行った。各広葉樹海岸林で汀線側から内陸側にかけて連続的に方形区を設置し,毎木調査を実施した。各方形区の胸高断面積による相対優占度からTWINSPANによる群落区分を行い,分類樹木により群落型と風環境,土性,砂浜幅等の立地条件の関係を解析した。TWINSPANによる群落区分の結果,全調査地は沿岸性の高木種からなる5 群落型,沿岸性の高木種と海岸風衝地に生育する低木種が混在する2 群落型,その他の計8つの群落型に区分された。また,分類樹木により,土性区分,年降水量,比高,各群落型の汀線側林縁からの距離が各群落型の分布規定要因として選択され,特に土性区分が大きく群落型の出現を規定するものと考えられた。