経済特区である中国南部の厦門市は,行政により積極的な緑化推進が進められている。中でも,「生態都市(生态城市)」として推進をしていることからも,湿地を中心とした緑地空間を整備し,市を挙げて生態的な環境づくりを実行している。生態都市の中で,冬期における都市生態系の中の鳥相がどういった状態であるのかの実地調査を進めた。その結果,越冬期においては,鳥種が繁殖期よりも大幅に増加し,特に水辺空間と植栽の豊かな場所では鳥相も豊かになることが示され,市が推進する水辺空間が生態系に役割を示したことから,今後の中国での緑化の方向性について知見を得ることができた。