日本緑化工学会誌
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技術報告
センダン(Melia azedarach Linn.)核の形質ならびに発芽特性
池本 省吾
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2018 年 44 巻 1 号 p. 190-193

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抄録

早生樹として期待が高まっているセンダン(Melia azedarach Linn.)を育苗する際の基礎資料とするため,35 年生母樹の落下果実を採集し,果実から取り出した核の形質調査及び発芽試験を行った。その結果,核は1~6 室に分かれ,核が重く大きいほど内包種子数が多い傾向がみられた。また発芽試験の結果,3 月に採集・播種したものに比べて,12 月に採集・播種したものが10 日程度発芽の開始が早く,最終発芽率は12 月:60.0%,3 月:31.3%で,12 月の方が高かった。このことから,センダンを育苗する場合,当年産の果実(核)を採集後,ただちに明るい環境下に取りまきするのが実用上有利と考えられた。

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© 2018 日本緑化工学会
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