室内緑化植物を対象に想定した植物個体の炭素収支計測手法について報告する。植物光合成速度及び呼吸速度に基づく炭素収支は,植物の生育可否を判定する有効な定量指標になると考えられる。特に光量や風速が屋外環境と大きく異なる室内物理環境では,これらの環境が植物個体の炭素収支に及ぼす影響を把握することが重要である。そこで光量と風環境を調整可能かつ地上部20 cm 程度の植物を個体スケールで計測可能な同化箱を作成して,光合成速度及び呼吸速度を計測した。本検討で得られた知見は,室内をはじめとした植物個体の炭素収支把握に活用できる。