宮城県岩沼市の津波被災海岸林において,2013 年の空中写真から樹冠分布図を作成し,その後の樹冠形成樹の生残状況を把握することで,枯死・消失の実態を事例的に明らかにした。その結果,対象地ではマツ類やサクラ類,コナラ等が約1,754 本生育していたが,2019 年には746 本に減少していた。マツ類は876 本が枯死・消失し,特に内陸側でのアカマツの枯死率はクロマツより高かった。さらに,調査地面積の約59 %が復興事業等により造成されたことから,全枯死・消失木の6 割以上が造成による消失であった。また,台風による倒木は39 本見られ,特に浜堤での被害が少なかったことから,地下水位の高さや盛土造成地の隣接地での暴風吹抜けとの関連が考えられた。