大型根鉢の適用が移植困難木の移植成功度を高める,との仮説を検討するために,カラタネオガタマを対象として幹径の7倍の直径の根鉢を作成し,移植前後のヒートパルス速度および蒸散量の変化を2 回実測した。その結果,ヒートパルス速度は,根鉢作成に伴う根系切断により,移植前に比べ21%低下したが,移植後2 年間の年最大値には大差は見られなかった。移植後3 年目に,同一個体について再度大型根鉢を作成したところ,実測された蒸散量は初回と同量であった。さらにこの根鉢のサイズを縮減するとヒートパルス速度は53%低下し,蒸散量も45%減少した。これらのことから,大型根鉢を用いれば当該樹木を順調に移植可能であると結論される。