日本緑化工学会誌
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論文
茨城県桜川市の里山林におけるカスミザクラ(Cerasus leveilleana (Koehne) H.Ohba)及びヤマザクラ(C. jamasakura (Siebold ex Koidz.) H.Ohba)の更新特性
勝田 翔 佐伯 いく代上條 隆志
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2020 年 46 巻 1 号 p. 27-32

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抄録

古くから桜の景観で知られる茨城県桜川市において,カスミザクラ及びヤマザクラの更新特性を調査した。筑波山系を中心に,12カ所の森林で毎木調査を行った。その結果,カスミザクラの幼木が多く記録され,ヤマザクラとあわせた2種の直径階分布が明瞭なL字型を示す更新良好地が3か所見つかった。また,胸高直径が9 cm以下の幼木個体数と森林特性との関係を,一般化線形混合モデルを用いて調べたところ,萌芽率が高い森林で幼木が多く生育する傾向にあった。萌芽率と幼木個体数との間に正の関係がみられたことから,短い周期での伐採を伴う里山管理は,桜の景観を保全する上で重要であると推測された。

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© 2020 日本緑化工学会
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