日本緑化工学会誌
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論文
ベニシダおよびオニヤブソテツ胞子の発芽数と前葉体の生育密度の違いによる生存率
西野 文貴前島 洸大橘 隆一 福永 健司
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2020 年 46 巻 2 号 p. 226-231

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抄録

シダ植物による増殖技術の主流は株分けである。緑化植物の選択肢を増やすことや,個体保全のためには,胞子から胞子体を生産する技術を確立させる必要がある。ベニシダとオニヤブソテツを対象として,ソーラスの平均重量が胞子の発芽に与える影響,及び前葉体の生育密度の違いが生存率に与える影響を調査した。両種ともに各7個体から1ソーラスの平均重量を算出した。25 ℃恒温,明条件16時間(11,000 lux),暗条件8時間で90日間培養した。1ソーラスの平均重量は,ベニシダで0.16 mg(0.08~0.26 mg),オニヤブソテツでは0.32 mg(0.19~0.79 mg)であった。両種ともに1ソーラスの平均重量と胞子の発芽数の間に正の相関が認められた。前葉体の生育密度及び90日後の生存率は,両種ともにソーラスの平均重量が最も重い個体で高い値を示した。生育密度がピークに達したのはベニシダでは平均で13日目,オニヤブソテツでは24日目となった。効率的に前葉体を生産するには,ソーラスが重い個体から胞子を採集し,胞子播種後約10~30日の間に,鉢上げを行うことが効率的であることが明らかになった。

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© 2020 日本緑化工学会
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