近年,林業種苗の苗木生産手法の一つとしてマルチキャビティコンテナを使用した苗木生産法がある。コンテナによる苗木生産は露地による苗木生産に比べ伸長成長がよく,短期間の育苗で植栽が可能になると注目を浴びている。そのため,緑化用の苗木生産においてもコンテナを用いることは有効であると予想される。しかし,実際に緑化用苗木生産を目的とした報告は数少ない。そこで本稿では,アカマツ緑化用苗木の生産方法として,Mスターコンテナの有用性を検討するため,苗の成長を露地苗と比較した。また,労働力の低減効果をみるため除草にかかる時間を調査した。その結果,播種から2年で平均苗高約50 cm(形状比53)に達し,露地よりも1年早く植栽可能な大きさにすることができた。また,コンテナを使用することで除草作業が2年間で30分となり,労働時間の削減にも効果が認められた。