日本緑化工学会誌
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論文
間伐による伐採後5年経過したスギ・ヒノキ水平根のRBMwパラメータの推定と補強強度推定への適用
島田 博匡
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2022 年 48 巻 1 号 p. 3-8

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抄録

RBMwを用いて間伐後のスギ・ヒノキ林における水平根による補強強度を推定する上で,伐採木の腐朽根にも一定期間は引き抜き抵抗力が残存することから,腐朽根の補強強度を求めて生立木の根の補強強度に加える必要がある。間伐後5年経過した腐朽根を対象とする引き抜き試験などからRBMwパラメータを推定するとともに,伐採後の補強強度の経年変化を表す減衰係数を求めた。38年生スギ林,53年生ヒノキ林の間伐後6年経過した間伐地と無間伐地で得た水平根分布データをRBMwに適用して得られた補強強度は,スギ林の間伐地10.9 kN/m2,無間伐地12.5 kN/m2,ヒノキ林は5.9 kN/m2,6.0 kN/m2 で,そのうち間伐地で腐朽根の補強強度が占める割合はスギ林0.9%,ヒノキ林3.4%に過ぎなかった。

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© 2022 日本緑化工学会
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