2022 年 48 巻 1 号 p. 95-98
食品残渣由来のリサイクル堆肥は,元食品のため安全性について問題は少ないものの,食品中の塩や糖により植物生育に問題がないか,また堆肥の投入によって収穫物に変化があるのかについて基礎的な知見が少ない。そこで兵庫県三木市の特産である酒米山田錦にリサイクル堆肥の施用実験を行い,その効果を確認した。その結果,リサイクル堆肥を用いた実験区は使用していない対照区と比較して生育不良は認められなかった。籾の粒数と重量からはリサイクル堆肥の施用区のほうが収量を得られる可能性が示唆された。