2026 年 52 巻 1 号 p. 123-126
家庭でのミニトマト栽培が従業員のウェルビーイングに与える影響と,健康経営施策としての有効性を検討するために栽培実験を実施した。その結果,交流満足,心身の健康,心理的資源,就業意欲の全指標で有意な向上が認められた。54件の既往施策との比較では,多くの指標で効果量が平均値を上回り,有効性が示唆された。また双方向因果分析により,家庭の交流満足,心理的資源,就業意欲が高まる循環プロセスが推察された。これは,家庭での良好な状態が仕事へ波及し,その充実感が家庭へ還元される領域間の相乗効果を支持する。以上より,家庭領域からのアプローチが個人と組織の活性化を導く有効な健康経営施策となり得ることが示唆された。