日本統計学会誌
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個人・家計情報の供給と利用限界
野田 孜
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1992 年 21 巻 3 号 p. 297-300,262

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抄録
官庁が調査している個人・家計関連の経済統計データベースは,主要経済統計の時系列からなるマクロデータベース,個々の所帯や企業の統計からなるミクロデータベース,構造把握統計の三つに大別される.構造把握統計は,個々の標本情報の秘密を保持しながら,経済主体間の格差などを把握しようとするものである.近年では,経済構造の変化と情報化の進展によって,民間統計の量が増加し,その中には第三者が利用できるものも相当数ある.今後その需要と供給が増えるであろうが,プライバシー保護との関係で,個人データ収集に関する統計法上の原則の再点検も必要になろう.
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