2024 年 41 巻 2 号 p. 109-112
50 歳以上のDRF 患者281 例を対象に,手術の有無,受傷前の骨粗鬆症治療率,骨密度検査実施率,要治療率,治療開始率,骨折治療後の骨粗鬆症治療率を評価した.受傷前に骨粗鬆症未治療の症例を,治療あり群と治療なし群に分け,骨密度検査実施に関する因子を検討した.281 例中,手術治療は141 例,保存治療は140 例であった.受傷前に骨粗鬆症治療を行っていたのは36 例(12.8%)であり,骨密度検査は122 例(43.4%)で行われていた.骨密度検査を行った122 例のうち,YAM 値80%以下の要治療症例は105 例(86.1%)であり,そのうち91 例(86.7%)が新規に治療を開始した.骨折治療後に骨粗鬆症治療を行っていたのは119 例(42.4%)であった.治療なし群は,骨密度検査の非実施,保存治療,男性が多く,保存治療がもっとも大きなリスクであった.治療率向上のため,すべての症例に骨密度検査が行われるよう,多職種が連携したシステムを構築する必要がある.