日本手外科学会雑誌
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学術集会発表論文
動脈吻合のみの再接着術に対する術後抗血栓療法の影響と損傷形態別治療成績を基にした指尖切断における治療方法の選択
松末 武雄本間 幸恵吉見 育馬
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2024 年 41 巻 2 号 p. 72-78

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抄録

指尖切断における治療方法として,再接着術,composite graft,graft on flapなどがあるが,治療方法の選択をしやすくするために,当科におけるsubzone 1 と2の完全切断に対して再接着術かcomposite graftが行われた109例を後ろ向きに調査した.Subzone 2再接着で静脈が吻合できなかった症例では,術後にヘパリンを使用しなかった群に比べて,使用した群は有意に生着率が高かった.また,再接着では損傷状態による生着率の差に有意な差を認めなかったが,composite graftではcrush/avulsionの生着率がclean cutと比べて有意に低かった.Subzone 2 crush 症例では,再接着の方がcomposite graftより有意に生着率が高かった.治療方法は,患者の術後抗血栓療法を実施することに対するリスクと損傷状態を組み合わせて考慮し,選択すべきであると考えられた.

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