日本手外科学会雑誌
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学術集会発表論文
手術加療を行った屈筋腱皮下断裂21 例の病態と治療
三好 祐史轉法輪 光島田 幸造
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2025 年 41 巻 4 号 p. 331-334

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抄録

当科で手術加療を行った成人の非外傷性屈筋腱皮下断裂21 例の病態と治療を後ろ向きに調査した.腱断裂の原因は,骨による摩耗が13 例で,うち有鉤骨鉤6 例,舟状骨結節2 例,豆状三角骨関節症2 例,月状骨1 例,骨折変形治癒に伴う尺骨頭あるいは橈骨遠位端の突出1 例ずつと多岐に及び,橈骨遠位端プレートによる摩耗が4 例,感染が3 例,関節リウマチによる滑膜炎が1 例と様々であった.有鉤骨,豆状三角骨,尺骨といった尺側に位置する骨では尺側指の腱断裂,舟状骨や橈骨では橈側指の腱断裂を来した.治療成績は全体の平均%TAM(total active motion)が70.6%で,excellent 5 例,good 7 例,fair 5 例,poor 4 例であった.年齢や関節リウマチの有無,あるいは単独指と複数指腱断裂間の術後成績に有意差はなかったが,単独指での腱断裂を比較すると,小指が母指より術後成績が有意に良かった.腱断裂発症から手術までの待期期間が平均3.1 か月と長いため,多くは腱移行による再建を要し,診断や治療が遅くなると成績不良であった.

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