2025 年 41 巻 5 号 p. 521-524
橈骨遠位端骨折(Distal Radial Fracture:DRF)後は二次骨折を来す可能性が高く,本骨折後の骨粗鬆症の評価と二次骨折予防治療が重要である.骨強度は骨密度が70%を,骨質が30%を担っているとされており,骨密度に関しては二重エネルギーX線吸収測定法(Dual-energy X-ray Absorptiometry:DXA)による評価がゴールドスタンダードとされているが,骨質に関しては評価が確立されていない.一方,Trabecular Bone Score(TBS)は骨密度とは独立した骨折リスク因子であり,海綿骨骨質の間接的な指標とされている.今回,女性DRF患者107人と非骨折患者77人のTBSを含めた骨強度を比較検討した.DRF群では受傷時に骨密度のみならず骨質の相対的指標であるTBSも低下していた.初回脆弱性骨折がDRFの女性患者においては,非骨折患者と比較し,受傷時すでに骨強度が低い状態であることが示唆された.