日本手外科学会雑誌
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学術集会発表論文
母指CM 関節症に対する関節固定術と関節温存手術成績の検討
柴田 実畠野 義郎吉川 哲哉松田 健
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2025 年 41 巻 6 号 p. 842-846

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抄録

著者らは母指CM 関節症に対する手術療法として関節固定術を第一選択としてきた.近年,様々な関節形成術が報告されるようになり,関節温存も可能になってきた.本研究の目的は,著者らの施設における関節固定術と関節形成術の治療成績を明らかにすることである.対象は,母指CM 関節症に対して関節固定術を施行した79 例と関節形成術を施行した16 例とした.関節固定術に用いたインプラントはscrew 68 例,staple 11 例であった.Screw の骨癒合率は88.3%,staple は100%であった.関節形成術として創外固定器を用いて関節裂隙を開大させ,遊離あるいは有茎のtissue interpositioning を12 例に施行し,長母指外転筋腱を用いたtendon interpositioning を4 例に施行した.疼痛が消失したのは,関節固定術施行例のうち85.1%,関節形成術施行例のうち68.8%であった.有茎脂肪移植術を施行した7 例中2 例において疼痛の改善が十分得られず,関節固定術を追加で行った.Staple を用いた関節固定術の骨癒合率は良好であった.これらの関節形成術による除痛効果に患者の満足が得られない場合,関節固定術を検討してよいと考えられた.

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