日本手外科学会雑誌
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学術集会発表論文
ばね指を合併した手根管症候群におけるトランスサイレチン型アミロイド陽性率の検討
今井 真善財 慶治
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2025 年 42 巻 2 号 p. 163-166

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抄録

手根管症候群(以下CTS)はトランスサイレチン型(以下ATTR)アミロイドーシスによる心不全に3~5 年先行して発症する場合がある.手外科医がATTR アミロイドーシスを早期診断する意義は大きく,高リスク患者の最適な特定方法が求められている.ばね指はCTS と同側の手に18~37%合併し,腱滑膜または屈筋腱腱鞘のATTR アミロイド陽性率は45%と高率であると報告されている.手根管症候群にばね指を合併している症例では,合併しない症例よりATTR アミロイド陽性率が高いという仮説を検証した.2024 年1 月1 日~2025 年3 月31 日に手根管開放術を施行された患者のうち,Donnelly の基準でTier1 が1 項目以上該当する患者を対象とした.22 名22 手で,男性15 名,女性7 名であった.ATTR アミロイド陽性者は,ばね指合併患者7 名中1 名(14%),ばね指非合併患者15 名中4 名(27%)であり,ばね指合併の有無で統計学的有意差は認めなかった.症例数が限られており,今後は対象症例を増やして検証する必要がある.

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