日本手外科学会雑誌
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学術集会発表論文
手指化膿性PIP 関節炎における術後早期自動運動の効果
白幡 毅士小滝 優平湯浅 悠介伊藤 博紀齋藤 光千馬 誠悦
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2025 年 42 巻 3 号 p. 207-212

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抄録

手指化膿性PIP 関節炎は,早期に関節破壊や骨髄炎へ進展する可能性があるため,感染制御を目的とした外科的介入が推奨されている.一方で,術後の安静や関節固定はPIP 関節の拘縮を生じ,把持機能に深刻な影響を及ぼす可能性がある.本研究の目的は,術後早期に運動療法を導入することの有効性を臨床成績から検討し,運動開始時期が手指機能の回復に与える影響を明らかにすることである.対象は関節滑膜切除術を施行した10 例とし,術翌日から自動運動訓練を開始した早期運動群(5 例)と,術後10 日以上の安静期間を経て訓練を開始した安静群(5 例)に分けて比較検討を行った.その結果,最終観察時において,早期運動群は安静群に比して%TAM,PIP 関節の屈曲・伸展可動域,およびStrickland 評価においていずれも良好な成績を示した.手指化膿性PIP 関節炎に対する関節滑膜切除術後には,早期の自動運動療法導入が関節機能の回復に有効である可能性が示唆された.

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© 2025 一般社団法人日本手外科学会
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