日本手外科学会雑誌
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学術集会発表論文
手部軟部腫瘍手術例の臨床的特徴
伊原 公一郎栗山 龍太郎坪根 徹富永 康弘
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2025 年 42 巻 3 号 p. 368-370

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抄録

手の軟部腫瘍は日常よく遭遇し,その解剖学的な特徴から小さなものでも切除の対象になることが多いとされる.2011 年1 月~2024 年12 月の14 年間に当院で手術した手関節以遠発生の軟部腫瘍について調査した.ガングリオンなどの腫瘍類似疾患も含めたが,手指DIP 関節の粘液嚢腫,手掌線維腫症は除外して検討した.症例は150 例で,男性71 例,女性79 例,年齢は3~85 歳であった.発生部位は手関節34 例,手掌25 例,手背8 例,手指81 例であった.腫瘍の種類はガングリオン33 例,腱鞘巨細胞腫24 例,類上皮嚢腫14 例,グロムス腫瘍12 例,脂肪腫11 例,血管腫10 例,神経鞘腫7 例などであり,悪性は類上皮肉腫1 例で0.7%であった.何らかの疼痛を有していたものは62.3%で,術前診断と病理診断が一致したのは68.7%であった.腫瘍の種類,有痛性の割合,術前診断の的中率,悪性腫瘍が稀なことは過去の報告に類似しており,悪性の可能性の否定できない手指軟部腫瘍には切除生検が勧められる.

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