日本手外科学会雑誌
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学術集会発表論文
Pink Pulseless Hand を伴う小児上腕骨顆上骨折に対する観血的治療の必要性の検討
村上 裕子土田 芳彦佐藤 和生
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2025 年 42 巻 3 号 p. 231-234

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抄録

Pink Pulseless Hand を伴う小児上腕骨顆上骨折に対して,血管の展開をするかどうかは議論が分かれる.今回,著者らが経験したPPH 6 例の治療および術後の経過について検討した.Gartland 3 型が5 例,Gartland 4 型が1 例で,神経麻痺は3 例に認めた.全例で前方の皮下出血を認めた.徒手整復で整復位が得られず前方を開けたものが3 例,ピンニング後に血管展開したものが2 例で,動脈のテザリングを2 例,スパスムを3 例に認めた.全例で術翌日には橈骨動脈の触知が可能となり,合併症は認めていない.血管を展開する手技は容易で短時間で行える方法であり,循環障害によって起こりうる重篤な合併症を確実に避けるために,徒手整復不能,神経麻痺,前方の皮下出血などが認められる症例に対して積極的に行うべきと考える.

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