2026 年 42 巻 4 号 p. 445-448
腱性槌指に対してシーネ固定を行う際のテーピング法に小工夫を加え,その治療成績を従来法と比較した.2018 年5 月~2024 年6 月に腱性槌指で当科を受診した19 例20 指を対象とした.軽い伸展位となるように弯曲させたアルフェンスをDIP 関節背側に設置し,末節部および中節部でテーピングしたものをU 群,U 群に指長軸方向のテーピングを追加したものをT 群とした.U 群は11 例11 指で,男性8 例,女性3 例,T 群は8 例9 指で,男性4 例,女性4 例であった.シーネ固定は8~10 週を目安とし,以後は4 週間の夜間装具とした.最終観察時の平均伸展ラグは,U 群が-13 度,T 群が-4 度,Crawford の評価では,U 群がExcellent 2 指,Good 2 指,Fair 6 指,Poor 1 指,T 群がExcellent 6 指,Good 2 指,Fair 1 指であった.シーネ固定法の伸展不足角残存の要因の一つとして,テーピングのずれや緩みによる固定位の保持不良が考えられるが,長軸方向のテーピングの追加によりそのリスクを減少できる可能性がある.