2026 年 42 巻 4 号 p. 534-538
小児上腕骨内側上顆骨折は小児肘関節周囲骨折の中で比較的頻度が高く,しばしば同側上肢の骨折を合併する.2015~2024 年に当院で手術を行った内側上顆骨折26 例(男性16 例,女性10 例)のうち,合併骨折を伴った7 例について検討した.内訳はWatson-Jones 分類type Ⅰ 2 例,Ⅱ 3 例,Ⅳ 2 例,合併骨折は外側上顆裂離骨折3 例,外側顆骨折1 例,橈骨近位骨幹部骨折1 例,橈骨頚部骨折1 例,肘頭骨折・外側顆骨折合併1 例であった.全例,内側上顆をTension Band Wiring 法で固定し,合併骨折のうち3 例は経皮的鋼線固定術を追加し,4 例は保存治療を行った.全例,約3 週間の外固定を行った.内側上顆の抜釘は平均3.4 か月で行った.最終観察時肘関節の可動域は平均伸展-8.6°,屈曲136.4°であり,偽関節例,外反不安定性などの合併症はなかった.合併骨折を伴った内側上顆骨折には,内側上顆の強固な固定と合併骨折の安定化を行うことで良好な成績が期待できる.