2026 年 42 巻 4 号 p. 539-542
比較的稀な豆状三角骨関節症による屈筋腱皮下断裂について,自験例3 症例と,過去10 年間の症例報告から臨床像と病態を検討した.自験例は全例女性で,年齢は70~86 歳であった.腱再建は腱移行または腱移植を行い,1 例で豆状骨切除を行った.術後は全例,良好な機能回復が得られ,ADL 障害はなかった.文献では23 症例25 手が報告されており,91%が女性で,平均年齢72 歳(中央値)であった.腱再建は23 手で腱移行や腱移植などを行い,豆状骨切除は15 手で行われていた.腱の再建方法の違いや豆状骨切除の有無にかかわらず治療成績は良好であった.腱に関しては,再建方法にかかわらず積極的な手術治療が推奨されるが,豆状骨切除の必要性については各症例ごとに検討が必要である.