日本輸血細胞治療学会誌
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原著
細菌を接種した血小板製剤における3種類の細菌検出システムの評価
杉浦 さよ子高橋 勲井上 千加子高柳 美行神谷 忠
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キーワード: 細菌検出装置, BacT/ALERT®
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2007 年 53 巻 1 号 p. 35-42

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抄録
【背景】本邦における濃厚血小板製剤 (PC) はすべて単一ドナー由来のアフェレーシス血小板 (SDPs) で, 有効期限は細菌増殖の可能性を考え72時間としている. 一方, 海外では細菌スクリーニング検査を実施し, 血小板製剤の有効期限を5日間から7日間に延長している国もある. 培養法のBacT/ALERT®とeBDS®, および菌のDNA特異染色法を用いたScansystem™について, 細菌接種血小板製剤における検出時間と感度を比較検討し, その操作性について考察を加えた.
【対象および方法】12例の採取直後の白血球低減SDPs (10単位) に, Serratia liquefaciens, Staphylococcus epidermidis, Bacillus cereus, Propionibacterium acnes を各10cfu/ml の濃度で接種 (各n=3) し, 20~24℃で振盪保存した. 検体を24時間ごとに採取し, 3種類の検出装置で陽性判定されるまで最長7日間検討した.
【結果】Serratia liquefaciens を接種した3例中1例で, 採血後24時間で採取した検体は3機種ともにfalse-negativeを示した. 好気性菌の検出感度は, BacT/ALERT®とeBDS®でほぼ同等であった (≤10cfu/ml). 嫌気性菌Propionibacterium acnes は3機種中, BacT/ALERT®の嫌気性ボトルでのみ検出できたが, 3.2日を要した. Scansystem™は, 最短70分で検出できるため増殖の速い菌の検出には優れていた.
【考察】細菌スクリーニングは, 輸血による細菌感染症低減に有効な手段であるが, 検体採取時期によっては検出できないことに留意しなければならない. また細菌検出装置を導入した場合, 血小板製剤は現行より1日もしくは2日以上供給開始が遅れることが予想され, 有効期限の延長が必須である. 細菌スクリーニング実施にあたっては, 高い血小板機能をより長期に保存できるよう合わせて検討が必要であろう.
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© 2007 日本輸血・細胞治療学会
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