日本輸血細胞治療学会誌
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CD34陽性細胞測定法の比較検討
大木 浩子今井 厚子野呂 光恵植松 正将阿南 昌弘山本 晃士田坂 大象
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2019 年 65 巻 3 号 p. 587-589

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抄録

CD34陽性細胞数の測定において,従来行われてきたデュアルプラットフォーム法(DP法)からシングルプラットフォーム法(SP法)への移行に伴い,両法の比較検討を行った.末梢血幹細胞採取(PBSCH)患者18症例68検体のうち,末梢血検体48検体におけるCD34陽性細胞数の相関係数は0.997,PBSC検体20検体におけるCD34陽性細胞数の相関係数は0.985と良好であり,DP法とSP法で有意差は認められなかった.SP法はフローサイトメトリーだけで測定できるため検査の精度が高く,測定時間もSP法約40分,DP法約2時間とSP法の方が短時間である.以上のことから,SP法はPBSCH時の採取時期,採取量の決定に際して,より有用であると考えられた.

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© 2019 日本輸血・細胞治療学会
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