獣医臨床皮膚科
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症例報告
犬アトピー性皮膚炎の柴犬2例における酸性キシロオリゴ糖の使用経験
池水 智博山田 一孝安住 尚也高橋 徹成小嶋 靖池水 昭一
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2009 年 15 巻 4 号 p. 191-196

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抄録
犬アトピー性皮膚炎(Canine Atopic Dermatitis, CAD)と診断した柴犬2例に酸性キシロオリゴ糖(4-O-methyl-glucurono-xylooligosaccharides, MeG-XOS)を経口投与した。その結果,いずれの症例においても,投与後に皮膚炎および痒みの改善,発毛が認められた。また自験例では投与後に,アレルゲン特異的血清IgE抗体検査において陽性項目数の減少が認められたとともに,投与後も陽性であった項目については,投与前と比較して抗体価の低下がみられた。さらに自験例では,投与後においてCADESI-01および痒みスコアの改善がみられた。なお,観察期間中,消化器症状等の副作用は認められなかった。今回の使用経験から,酸性キシロオリゴ糖はCADの症例に使用しうる機能性食品であると考えられた。
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© 2009 日本獣医皮膚科学会
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