獣医臨床皮膚科
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症例報告
フロルフェニコール,テルビナフィン,ベタメタゾン酢酸エステル点耳ゲル剤が短期間で奏効したFeline Ceruminous Cystomatosisの1例
五十嵐 里菜馬場 悠太平林 雅和伊從 慶太大隅 尊史
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2019 年 25 巻 3 号 p. 153-156

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抄録

ブリティッシュ・ショートヘアー,4歳4ヶ月齢,未去勢雄が両外耳道および耳介周囲に多発性の黒〜灰色,ドーム状の隆起性病変を呈した。病理組織学的検査によって,Feline ceruminous cystomatosisと診断された。自宅での点耳治療が困難であったため,病院での耳洗浄および1%フロルフェニコール,1%テルビナフィン,0.1%ベタメタゾン酢酸エステル配合の点耳ゲル剤による治療を計3回実施したところ,約3ヶ月以内に病変の著しい退縮を認め,最終投与の約6ヶ月後に至るまで再発を認めなかった。

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© 2019 日本獣医皮膚科学会
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